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「なぜ上達しないのか?」その疑問に答える剣道上達法とは──東良美範士が語る“気剣体一致”の本質
あなたは今、剣道の稽古に真剣に取り組んでいますか?
日々道場に通い、汗を流し、自分の剣を磨こうと努力を重ねているのではないでしょうか。
けれど、ふと立ち止まったとき、こんな疑問が湧いてくることはありませんか?
「なぜ、思うように技が決まらないんだろう?」
「このまま稽古を続けて、上達する実感は得られるのか?」
もしあなたがこうした不安や迷いを感じているとしたら――
それは決してあなただけではありません。
「あるある」になっていませんか? 剣道実践者のよくある悩み
実際、剣道に取り組む多くの方が以下のような悩みを口にします。
- 試合や昇段審査で緊張し、普段の実力が出せない…
- 正しい足さばきができず、バランスを崩してしまう…
- 打突のタイミングがずれ、狙い通りに技が入らない…
- 一定のレベルまでは来たけれど、そこからの成長が感じられない…
- 応じ技が苦手で、正面からの単調な打ち合いになる…
- 相手の動きに反応しようとするたび、自分の姿勢が崩れてしまう…
- 一本を取りたい気持ちが焦りを生み、足さばきが乱れてしまう…
あなたにも、心当たりはありませんか?
もしかすると、何度も壁にぶつかり、そのたびに「自分の限界なのでは?」と思ってしまった経験があるかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか?
本当に限界なのでしょうか?
なぜ、多くの剣道家が「伸び悩む」のか?
一生懸命やっているのに結果が出ない。
それって、とてもつらいことですよね。
でも、その「伸び悩み」には、実は共通する原因があることをご存知ですか?
それは──
「基礎・基本」が、実は正しく身についていない。
ということ。
「え? 今さら基礎?」と思うかもしれません。
でも、東良美範士(八段)はこう語ります。
「50歳までは基礎・基本を体得した“つもり”でやる」
つまり、本当の意味で“体得する”には、長い年月がかかるものだということです。
基礎を極める。そのカギは「気・剣・体」にあった
では、基礎とは何か?
どこを見直せば、今の自分を超えていけるのか?
東範士が導き出した答えは、非常にシンプルでありながら奥深いものでした。
それが──「気・剣・体の一致」。
あなたは、この3つの言葉をどれくらい深く理解しているでしょうか?
単なる精神論だと思っていませんか?
ここで、それぞれの要素を少しだけ掘り下げてみましょう。
【気】気迫と攻めの姿勢
試合中、先に「気」を制した者が、勝機を掴むと思いませんか?
技術はあっても、気がなければその力は活かされません。
東範士は、「技より先に“気”で攻めること」が何より大切だと強調します。
相手の心を読み、間を制する。その一歩を踏み出す勇気こそが、剣道の真骨頂なのかもしれません。
【剣】正しい打突と手の内
「冴え」のある一太刀を打てていますか?
ただ打つだけでは意味がない。
東範士が繰り返し語るのは、「左手と左足」を効かせる打突の重要性です。
剣先だけでなく、身体全体で「一拍子」で打てたとき、それは初めて有効打突となります。
あなたは今、全身の力を一点に集中させられているでしょうか?
【体】姿勢と足さばきの土台
最後に問いたいのは、あなたの“構え”です。
姿勢が崩れていないか?
足さばきは正確か?
「剣道の強さは、下半身の安定から生まれる」と言われます。
東範士が実践する稽古法では、壁に向かって姿勢を正すトレーニングを多用します。
一見地味でも、この積み重ねが大きな差を生むのです。
東範士が伝える「本物の稽古」とは?
あなたは、「ただ技を教わるだけの稽古」と「本質を理解する稽古」の違いをご存知ですか?
東良美範士の指導は、後者です。
単なるフォームの改善ではなく、「なぜそうするのか?」という問いを常に投げかけます。
なぜ、この間合いなのか?
なぜ、この足さばきなのか?
その一つ一つに答えることで、生徒たちの理解が深まり、確かな上達へとつながっていくのです。
本当に剣道が楽しくなった――生徒たちの声から見えるもの
「東先生に学んでから、剣道が楽しくてたまりません!」
そう語るのは、星城高校の生徒たち。
- 「基本をおろそかにすると、絶対に壁にぶつかる」
- 「打突の意味を理解できた」
- 「自信が持てるようになった」
こうした声の奥には、「自分が変われた」という実感が込められています。
あなたにとっての「剣道の意味」とは?
ここまで読んでくださったあなたに、もう一つだけ問いかけさせてください。
あなたにとって、剣道とは何ですか?
勝つための技術?
昇段のための試験?
それとも──もっと深い人生の道しるべでしょうか?
東範士の教えは、単に剣道を上達させるものではありません。
礼節を重んじ、己を磨き、失敗から学び続ける。
その姿勢は、人生にも通じる大切な価値観ではないでしょうか?
最後に──諦めるにはまだ早い
もしかすると、あなたは今、自分の剣道に自信が持てなくなっているかもしれません。
でも、大丈夫です。
「打たれて、打たれて、そこで技を覚える」のです。
上手くいかない日があっても、それは“成長している証”です。
諦める前に、もう一度「気・剣・体」に立ち返ってみませんか?
あなたの剣道には、まだまだ伸びしろがあります。
その可能性を信じて、一歩を踏み出してください。
そしていつか、同じ道場や試合の場で、互いの成長を称え合える日が来ることを、心から願っています。